なすブログ♪

このブログでは、私が知って覚えておきたいと思った情報や、ふと気づいたことをまとめています。

【書籍紹介】イシューからはじめよ

こんにちは、ナスです♪

 

 

今回は「イシューからはじめよ 知的生産のシンプルな本質」という書籍を紹介します。

 

 

著者は安宅 和人(あたか かずと)さんという方で、

東京大学卒業後にマッキンゼーという世界一の経営コンサルティング会社に入社されました。

その後、イェール大学で脳神経科学を研究されたのち、再びマッキンゼーに入社され、現在(2020年4月)はヤフー株式会社でCSO(最高戦略責任者)をやっておられる方です。

 

 

脳科学の知見も踏まえて企業の売上げを上げる術をもつ方なので、この書籍の内容はただの経営コンサル経験者が記載したものとは一味違います。

 

 

私は経歴がすごい人だと分かるとすぐ飛びつく質なので、この情報だけで読んでみようかなとなりますが、

せっかく私が先に読んでますんで、まずは「①ここだけは覚えておきたいポイント」を読んでみてください。

抽象度の高いところは■で、もう少し伝わりやすい表現で記載してます。

 

 

【①覚えておきたいポイント】

 
・バリュー(価値)のある仕事(利益につながる仕事)は、イシュー度が高く、解の質が高い仕事である。
ただ仕事の数をこなしても、バリューの高い成果は得られない。なぜなら人であれ会社であれ、心身ともに疲弊してしまうから。
たまたまうまくいっても再現性が乏しい、あるいは再度疲弊を伴う。
ではどうするか。イシュー度の高い問題に優先して取り組み、解の質をあげていく。
大事なのは、決して取り「組みやすさ」で選んではいけない。
これが成功する(成果をあげる)一番の近道である。

■イシュー度とは、イシュー(いま本当に出すべき課題)のレベルと言えます。つまり利益につながる仕事とは、本質を突いた課題に質の高い解答を出すことだと言えます。

 


・取り組み方は次の通り
①イシュー(いま、本当に出すべき課題)を見極める
②イシューを噛み砕き(抽象的から具体的にし)、ストーリーの流れを作る
③ストーリーを検証するまでに必要なアウトプット(小結果)のイメージを描き、分析する内容を設計する。
④ストーリーの骨格を踏まえ、段取り良く検証する
⑤論拠と構造を磨きつつ報告書をまとめる
一巡では足りない。①から⑤を時間の許す限り何回か繰り返し、質を上げていく。

 


①のイシューを見極めるが一番重要。
・イシューを見極めるとは、何のためにやるのかを明確にすること。
ただ、これは人間の本能に反したアプローチでもある。詳細が全く分からない段階で「最終的に何を伝えようとするのかを明確に表現せよ」と言われたら、きちんとものを考える人であればあるほど、生理的に不愉快になるだろう。

よって、「やっているうちに見えてくるさ」と成り行きまかせが横行するが、(多くの人が経験しているとおり)これこそがムダが多く生産性の低いアプローチだ。

 

 

・イシューを見極めずに取り組むと、あとから必ず混乱が生じる。

 

・何のためにやるのかという意思統一は何度でも実施すべき。

 

・イシューを見極めるのは、経験が浅い内は一人でできるものではない。

たとえ「これが検証できればすごい」ということを思いつけても、「それが本当に受け手(クライアント)にとってインパクトがあるか」を判断するためには経験が必要だから。
このような経験を持った人が社内にいればいいが、いない場合は専門家に思い切って連絡をとり、相談相手として確保すべき。

 

 

・イシューを見極めるには仮説が必要で、仮説を立てることにより、ムダなく最短で結果を出せる。
なぜなら、仮説なく取り組みを始めると、広く浅く(不必要で、的を射ない)仕事をしてしまうし、結果が十分かどうかの判断もできない。

【例】

「〇〇について調べておいて」という仕事の振り方をすると、〇〇について満遍なく調べてしまい、時間がかかるし不要なことまで調べてムダが多くなる。

ゆえに「〇〇を導入すると、△△は10%削減できると思うから確認して」などと詳細に知りたい内容を決めたうえで仕事を振るのがベスト。

 


・イシューの仮説が立てられたら、言葉にして共有できる形にする。イメージだけで共有すると、人によって解釈の違いが出てきてしまう。
とはいっても、言葉にするのは簡単ではない。なので方法を示す。

 

1. 主語と動詞を明確にする。
理由:日本語だとこれらは抜いても意味が分かることが多いが、抜くと解釈の種類が増えてしまい、人による解釈の違いが出やすい。

 

2.  〇〇が起こるのはなぜかというwhy文ではなく、〇〇が起こせるのは何があったからかとか、どこから来たのかとか、どうするのかなどwhat, where, howで表現する。
理由:「なぜか」では仮説でなく設問になりやすい。「何か、どこか、どうするのか」と表現することで仮説表現になりやすい。

 

3.  比較表現を使用する。
理由:比較対象があることで、イシューをより明確にできる。

 


・良いイシューの条件は3つある。
1. 「本質的な選択肢である」
2. 「深い仮説がある」
3. 「答えを出せる」
この中で「答えを出せる」ことが最重要と感じた。
「答えを出せる」とは、本当に既存の手法、あるいは現在着手し得るアプローチで答えを出せるという意味。
答えを出せそうにないことに取り組むのは時間と労力のムダだ。

■知識や経験の浅い人は一見良いと思えるアイデアを出せる時がある。しかしそれは現実味がなかったり、しっかりとクライアント目線でだせていなかったりする。

必ずできる上司や相談役と相談する必要がある。

 


・「本質的な選択肢である」の『選択肢』というのが肝。
良いイシューには大きな分岐点があるので、2択の選択肢が生まれる。
本質を得るにはそのイシューが本当に答えを出すべきものか、立ち返って考える必要がある。

■議論を進めると、甲乙がつけがたくて、しかも両方の良いとこどりをできないような2つの選択肢が出るものらしい。なので選択肢が多いうちは課題が見極められていない可能性が高い。

 


・イシューの見極めの理想は、
誰もが「答えを出すべきだ」と感じていても「手のつけようがない」と思っている問題に対し、

自分の手法ならば答えを出せる」と感じる「死角的なイシュー」を発見すること。

 

 

・イシューから始めると誤解されやすいことに、仮説を立てるだけで検証(仮説が本当に正しいか実験)をしないことがある。
検証は、求めている答えだけでなく、すでにある説や対抗している説ですら、

自分の仮説での方がより正しく説明できることを論証(論理的に証明)して、他の説では矛盾が起こることを説明できないといけない。

 

 

・高い生産性を生み出すには、「どれだけ長く働けば成果が出るか」という考え方から、「短い時間でどれだけ変化してどれだけアウトプットすれば成果を出せるか」という考えにシフトしなければならない。
「長く働けば成果を出せる」は、第二次産業革命的な、あるいは機械的な、古い考え方であるという認識が必要。

 

 

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以上が、私が覚えておきたいと思ったポイントです。

私自身の解釈も少し入ってますが、意味合いは崩れないように配慮したつもりです。

 

 

上記のポイントを見ていただけると分かる通り、

イシュー(今本当にやるべきこと)を見極めないうちに仕事に取り組むのは、無駄が多く出て非効率ですし、心身ともに疲弊してしまいます。

 

 

しかし、このような仕事の仕方をしているところは少なくないと思います。

 

 

分かりやすいところでいうと、上司から、上記で記載した様な抽象的な仕事の振られ方をしている人は、その上司もヤバいですし、そのまま仕事をしている人もヤバいです。

かなり生産性の低い、無駄な仕事ばかりしている可能性があります。

 

 

このような上司の中には、抽象的な仕事の振り方をするだけで、頭の中ではイシューやその後の展開も考えている人がいます。

 

 

見極めるために、振られた仕事は何のためにやるか上司に聞いてみましょう。

ただし聞く際に1つポイントがあります。

それは自分の意見を入れて聞くことです。

例えば「○○を調べといて」と言われたら、今までの仕事の流れから一つ仮説を立てて、「○○を調べるのは△△のためと考えたのですがあってますか」と聞きます。

 

 

正しければ「そうですよ」と言われますし、間違っていても、「いや、◇◇のためだよ」と言われるので問題なしです。

 

 

一番ヤバいケースは、返答がすぐに来ない場合です。

 

 

これはその上司が何も考えずに仕事を振っている可能性があります。

 

 

ちなみに私もこの書籍を読んで、一番手っ取り早く取り組めるこの仕事の振り方に注意を払ってみたところ、私の上司はまさにこれでした笑

そうじゃない時ももちろんあるのですが、返答に困ることも多々あって、この上司はヤバい。そしてこの会社ももしかしてヤバい?と思い始めました。

 

 

もし同じようなことになったら、その上司はヤバいですし、そんな上司を上の立場につかせている会社もヤバいので、すぐに転職しましょう。

 

 

もしその仕事が好きでしたら、あなたからその上司や会社を変えていっても良いかもしれません。

 

 

ということで今回は「イシューからはじめよ 知的生産のシンプルな本質」という書籍を紹介させていただきました。

 

 

イシューを見極めるところにフォーカスを当てて紹介したので、誤解のないように言っておくと、

①イシュー(いま、本当に出すべき課題)を見極めるのあとには、

 

②イシューを噛み砕き(抽象的から具体的にし)、ストーリーの流れを作る
③ストーリーを検証するまでに必要なアウトプット(小結果)のイメージを描き、分析する内容を設計する。
④ストーリーの骨格を踏まえ、段取り良く検証する
⑤論拠と構造を磨きつつ報告書をまとめる

 

 

がまだ残っていますし、しかも①~⑤を時間の許す限り何回か繰り返し、質を上げていく必要があることをお忘れなく。

 

 

①がまずできていない会社が多いと思いますし、①ができていれば成果は出ると思います。

なのでまずは①に注力することが大事です。

それでもやはり②~⑤も先に知っておきたい方は、下記にリンクを貼ってますので、良かったらそちらから購入して下さい。

 

イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」

イシューからはじめよ――知的生産の「シンプルな本質」

  • 作者:安宅和人
  • 発売日: 2010/11/24
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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